いつもの美容室。そしていつもの美容師さん。
予約はお昼を少し過ぎた時間。
あれ?空いてる・・・と思いつつ、鏡の前に座り、
いつもの手順が進められていきます。

カットしている手を止めずに、美容師さんは言いました。
「静かだなあ~ 
鼻息まで聞こえそうでちょっと緊張してるんですよ」

そういえば、ほんとうに静かだった。
バックには音楽が、大きすぎず、小さすぎず。
ちょうど、エミネム、そしてレッチリと流れて、
私は音楽を聴くことに集中していたけど、
言われれば、あまりに静かで他に物音すらしない。
ただ、髪を切る鋏の音だけがリズミカルに響いていた。

かなり広めのその美容室に、
たまたま、お客は私ひとりだった。ほんとに珍しいこと。

やがて、
カットした髪をシャンプー台で流してもらっているころ、
少しずつ、人の気配が増えてきた。

アシスタントがそろって叫ぶ「いらっしゃいませ~」などの声から、
お客と喋る話し声や、
椅子の音、シャンプーの流れる音、アシスタントが行ったり来たりする足音。
少しずつ、
まるでオーケストラの楽器のパートがひとつひとつ増えていくように、
「音」が増えていって、
気が付けば、あたりはざわざわとしたいつもの美容室になっていた。

さっきまで、しっかりと聴き込めた音楽も、
今ではそれらの美容室の「音」の底で、
回りのすべてに溶け込んでしまったよう。

そして、あの静けさはもう戻ってこなくなった。
今日、そんな特別な静けさを感じられた私は、
なんだかちょっと得した気分。
こんなこともあるんだなあ。

で、本日、その美容室でサマーカットにしてきました。
うんと短くなった!!